女性医師と看護師

うつ病の歴史

うつ病の歴史について

ストレスの多い現代社会の心の病気として有名なうつ病は、古代ギリシャの時代からすでに存在していたといわれています。古代ギリシャの医学者によりこのうつ病に似た症状のことを「メランコリー」と呼ばれ、研究されていました。うつ病という名称ができる前から、うつ病と思われる病気にかかっていた有名人はたくさんいます。ロシアの作曲家として有名なチャイコフスキーや進化論で有名な自然科学者ダーウィンもそうだったといわれています。中世のヨーロッパでは、うつ病による症状は、悪魔に憑りつかれていると考えられていました。そのため、医学的な研究はされませんでした。18世紀ごろから、うつ病などの精神病についての研究は盛んになっていき、古代ギリシャの時代によくつかわれた「メランコリー」という言葉も復活するようになっていきます。現代では、実際にうつ病に苦しんだ人やその家族の様子を描いたドキュメンタリーや映画なども制作されて、世間に知られるようになってきています。バブル崩壊後の1990年代ごろから、リストラなどの雇用の不安定さや将来への不安からうつ病を発症する人が増加しています。

今後の治療や病気に対する考え方について

うつ病の治療は、医師による診察やカウンセリング、投薬治療が中心でした。そして、今まではこの病気は心の病気という捉え方で、治療方針がたてられていました。しかし、最近の研究により脳の病気の一種という考え方がされるようになってきています。そのため、従来の投薬治療だけでなく、脳の活動を正常に行うために磁気刺激を頭部に与える治療法などが開発されてきています。この治療は磁気刺激治療と呼ばれ、抗うつ薬よりも副作用がないため、重要な治療のひとつになるといわれています。また、今まではうつ病患者を精神異常者という偏見で見られることが多かったですが、昨今の研究によって風邪のように誰にでもかかる可能性のある病気の一種だという見解が少しずつ広がっています。一般人向けにわかりやすく解説した本なども多数出版されています。